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キミが好き





わぁーん、サンダースのばかぁ〜っ!!



まっ、待てよアドルフっ!?



ばたばたばた..........



エーリッヒがアドルフの部屋へ入ろうとドアを開けた瞬間


アドルフとサンダースが飛び出してきた。



わっどうしたんで...って行ってしまいましたね...。



エーリッヒは仕方なく部屋へ入った。


するとそこにはミハエルが1人で椅子に座っていた。



ミハエル、さっきアドルフとサンダースが出て行ってしまったんですが


何かあったんですか?



あぁ...、サンダースの反応が遅かったんだよ、ちょっとだけね。



そう言ってミハエルはため息をついた。


エーリッヒは当然、意味が分からない。



サンダースが...遅い、ですか?



うん。アドルフが告白したのにサンダースが受け入れなかったんだよ。



はぁっアドルフがサンダースにですかっ!?



そーだよ。だから走って行っちゃったんだよ。



アドルフがまさか、そうだったなんて...。



んっエーリッヒも好きだったの?



い、いえ友達としては大歓迎なのですが...。



トモダチ...?



ミハエル?



大丈夫、エーリッヒ...。何か変なものでも食べたの?


それともシュミットのお守りのせいで寝不足なのっ!?



ミハエルが心配そうに叫んでいるのを聞いて


エーリッヒはお守りうんぬんについては逆だろうと思った。


しかし本人の前で言えるはずもなかった。



特に変な物も食べてませんし、シュミットも関係ありませんし。


あの...何が変なこと言いましたか?



い、いやエーリッヒがそう思ってるならそれでいいんだ。



ミハエルは慌てて言う。


何かがかみ合っていない。


2人の間にそんな得体の知れない雰囲気が漂う。


そこへが隣の部屋からやってきた。



あっエーリッヒも来てたんだ...あれサンダースとアドルフ行っちゃったんだ?



うん。アドルフがキミが好きって言ったのに


サンダースは嫌だって答えたんだもん。



そのミハエルの言葉にエーリッヒは頬をほんのり赤くして言う。



君が好き...ですか///



ふーん。エーリッヒはどう?



が言う。



エーリッヒは困ったように



...さぁどうでしょう?



と笑いながら言いその問いから逃げようとした。



言い逃れは卑怯だよっ



とミハエルはエーリッヒに詰め寄る。


エーリッヒの瞳とミハエルの瞳が一瞬かち合う。


切り取られたワンシーンのように目をそらせなくなる。



はいそこまで〜!!



ふいにの声が響いた。


エーリッヒは内心ホッとしながらミハエルから瞳を逸らした。



ぶぅ〜もうちょっとで聞けるかと思ったのにぃ〜



ミハエルは膨れっ面をしながら机に片ひじを突いて


手を自分の頬に付けた。


それを見てはミハエルに言う。



じゃミハエルはいらないの?もうできたのに...。



え...あ、出来たんだ?



途端にミハエルは嬉しそうににっこりと微笑む。


そのギャップにエーリッヒは微かに笑う。



う〜っ、エーリッヒ〜...。



すみませんミハエルの仕草がとても可愛らしかったので...



ぶぅ、エーリッヒ酷い。



また言い合いを始めそうな雰囲気だったのではミハエルとエーリッヒに


持ってきたものを渡す。



あっありがとうっv



ミハエルは嬉しそうに受け取る。



あの、これは...。



複雑そうな顔をしているエーリッヒには言う。



ゆで卵なんだけど、エーリッヒ嫌いだった?



いえ、食べれますけどあの...



とエーリッヒが言いかけた途端ガチャっとドアが開き


サンダースとアドルフが一緒に戻ってきたので


エーリッヒの考えはうやむやになって元に戻ってしまった。



お帰り〜。で仲直り、もとい決着はついた?



ミハエルは帰ってきた2人に聞く。



あぁなんとか...それにしてもアドルフって結構足速かったんだな。


いつもレースではローラー(注:ローラースケート)使ってるから


気づかなかったけど...。追いつくのにずいぶん時間食っちまった。



疲れきったようにサンダースが答える。



それを聞いてミハエルは苦笑しながら言う。



ローラーに異常が発生したときに困るからってシュミットが全体練習に


持久走を入れてるんだよ。



なるほど...。



サンダースはげっそりと呟く。



それを見てアドルフはちょっぴり眉をしかめて言う。



これでも手加減はしたんだぞっ!お前が倒れたから仕方なく戻ってやっただけで。



サンダース転んだの?



が言う。サンダースはふんっと顔を背け吐き捨てるように言った。



アドルフの体力バカに追いつけないまま、こっちの体力がなくなっただけだ。



全員がサンダース...フォローになってないよっと思っていると


突然ガチャリと扉が開きシュミットが入ってきた。



サンダース...悔しいならお前も全体練習に加わるか?



悔しいけど、ぜってぇに嫌だっ!!



シュミットの提案にサンダースが力を込めて言う。



シュミット遅かったね〜?



あぁ悪い、図書室で本を返すのに手間取ってしまってな。


でもこれで用事があってこれないヘスラーを除いて全員そろったな。



うんじゃ食べようか〜。とりあえずみんな席に座って。



がそういうと元々座っていたミハエルを除く各自は席に着く。


そしてはすでにゆで卵を受け取ったミハエルとエーリッヒ以外のみんなに


卵を1つづつ渡す。



エーリッヒは隣に座っているアドルフにそっと言う。



君が好きって告白...したんですね?



えっ黄身が好き?あぁ、なんだミハエルから聞いたのか?



アドルフは驚いて言う。



祝福しますよ、良かったですねアドルフ。



エーリッヒは心を込めて言う。



へっ、あぁ...ありがとう?



アドルフはなぜ祝福?と思いながら疑問系でお礼を言う。



その疑問に気づかないエーリッヒはほろりと言葉を続ける。



なんだか...


息子を婿養子に出す父親のような心境ですよ。


アドルフ幸せになってくださいね。



アドルフにはエーリッヒの言っていることがわからない。


悩めば悩むほど疑問が浮かんでくる。


はたから見てアドルフがパニクっているのに気づいた


サンダースがアドルフに声をかける。



アドルフどうしたんだよ?



サンダース...アドルフを泣かせたら許しませんからね♪



エーリッヒはさりげなくサンダースに牽制を仕掛ける。


サンダースはかなり戸惑いつつも卵の殻にゆで卵の黄身を半分乗せて


アドルフに手渡す。



アドルフ、報酬だ。


次は絶対に負けないからな!!



はっ?



...サンダース話が分かるじゃないか♪



思いっきり疑問を顔に出しているエーリッヒを尻目に


アドルフは嬉しそうに卵の黄身を受け取る。



くそ〜オレもゆで卵の黄身が好きだったから


嫌だって言ったのに...



サンダースは悔しそうに言う。



でも約束だっただろ?かけっこで勝った方が卵の黄身を半分もらうって。



いきなり走り出して始めるなんて...ルール的にどうかと思うぞ?



サンダース素直になれよ。アドルフの足の速さとお前のを比べたら


逆の立場でも瞬間的に追い抜かされてたぞ?



そう言ってシュミットが言葉をかける。


アドルフは嬉しそうに



へへっ、そーゆーことだ♪



と言うと黄身のカケラを口に放り込む。



ちぇっ。ほかの事にすれば良かった...。



サンダースはがっくり肩を落とし残念そうに言う。


そして自分の席に帰ろうとした時、ふいにと目が合った。



サンダースはに近づくと泣きそうな顔で言う。



卵の黄身くれ〜



すると隣に座っていたミハエルが言う。



ダメだよ。のは僕のものなんだからっ。



サンダースごめん。ミハエルがストックしてる


「微熱少年ミハン」の限定チョコレートに負けたよ...。



う〜っなんでよりによって「微熱少年ミハン」なんだよ。シュミット...



今度はもくもくとゆで卵の殻を剥いているシュミットに近づく。



サンダース、いさぎよく諦めろ。



あうぅ...。



さっきの一件でエーリッヒに近づけないサンダースは自分の席に戻ると


ばったりと顔を机に伏せた。



アドルフ。さっきの...婿養子うんぬんの話なんですが...


聞かなかったことにしていただけないでしょうか。



エーリッヒ...?



エーリッヒの声があまりにも単調だったので


ゆで卵を食べ終わったアドルフは不審そうに見る。


...とエーリッヒはゆで卵を両手で持ったまま


目だけあさっての方向を向いていた。






Ended.



あとがき(もどき)

エーリッヒの勘違いです。

ところで何故とサンダースがアイゼンヴォルフと食事orおやつ?を

食べているのか?...なんとなくです。

んでヘスラーが出てこないのは書けないからです(汗)

この話でミハエルが「トモダチ...?」と何故言ってるのかは

ミハエルは始めから卵の黄身で話を進めているからです。

もう一度読んでいただければ、わかるかと...。

では。レッツ トライ!!(笑)


作成時間 2005年9月15日、1:09:51〜2005年9月15日、20:51:45

 


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